みなさん、サンバチーム=エスコーラ・ジ・サンバ)と言えば、カーニバルの派手なパレードが有名ですが、実はそれだけではありません。エスコーラ・ジ・サンバは、地域の人々の生活を支えるために、いろいろな活動を年間を通じて行っています。
たとえば、エスコーラ・ジ・サンバの正式な名称には「Grêmio Recreativo Escola de Samba(G.R.E.S.)」や「Grêmio Recreativo Cultural Escola de Samba(G.R.C.E.S.)」などがあり、これらはすべて非営利で文化活動を行う団体です。具体的には、以下のような取り組みが行われています。
- 文化教室やワークショップ:音楽、ダンス、美術、演劇など、さまざまな文化活動の授業やワークショップを提供。
- 教育プログラム:初等教育から専門職まで、幅広い学びの場を設け、職業訓練なども実施しています。
- 医療・健康サポート:地域住民に対して、医療や歯科、心理カウンセリングなどのサポートも行っています。
- 地域支援・慈善活動:クリスマスや子どもの日におもちゃを集めて配布するなど、恵まれない人々への支援活動も実施。
これらの活動は、地域の低所得層や子どもたち、若者にとって大きなチャンスとなり、薬物や犯罪から遠ざける効果も期待されています。しかし、残念ながら大手メディアでは、これらの社会貢献活動があまり取り上げられていないのが現状です。
もちろん、エスコーラ・ジ・サンバの華やかなパレードは、地域の人々を一つにまとめる大切なイベントです。実際、パレードはコミュニティを統合する大きな力となっており、その魅力は多くの人に愛されています。
さらに、G.R.E.S. Estação Primeira de Mangueiraのようなサンバ学校では、就職に直結する職業訓練や、受賞歴のあるオリンピックプロジェクトなど、具体的な社会貢献活動も行われています。これらは、社会福祉や教育、心理の専門家たちが連携して進めており、地域に根ざした取り組みとして注目されています。
TubinoとDória(2006年)は、「サンバ学校はカーニバル時だけの存在ではなく、365日、医療支援や職業訓練など、地域の未来を考えたさまざまなプロジェクトに取り組んでいる。サンバそのものは学校で学べないが、エスコーラ・ジ・サンバは市民としての意識を育む」と述べています。
このように、エスコーラ・ジ・サンバはただのカーニバルの舞台ではなく、地域の文化や生活を支え、人々の未来を創る大切な存在なのです。次回、カーニバルを楽しむときは、その裏側にある地域への温かい支援活動にも注目してみてください!
もう少し深ぼっていきます!